◎「親知らず」を抜くかどうかの判断基準
「親知らずが少しだけ生えてるけど、ほっといていいの?」
「親知らずあたりの歯ぐきが痛くなったり腫れたりを繰り返している…」
こんな質問・お悩みを患者さまからよく伺います。
今回は親知らずを抜いたほうがいい場合の判断基準について説明させていただきます。
親知らずは、現代人ではきちんと生えないことがよくあります。
斜めに生えたり、歯の一部だけが出ていたり・・正常に生えなかった親知らずは、清掃不良のため、周囲の歯ぐきが炎症を起こして痛みや腫れ、むし歯ができやすくなります。
すでにこのような症状がある場合は早めの抜歯が望ましいでしょう。抗生剤や鎮痛剤を服用すると一時的に症状はおさまりますが、その後も症状を繰り返すことが多いです。重篤な炎症や、周囲の歯のむし歯・歯周病が進行する前に、抜歯することをおすすめします。
また、今は症状がなくても、親知らずのせいで隣の健康な歯が虫歯や歯周病になってしまうリスクが高いと予想される場合も抜歯を提案させていただくことがあります。
親知らずは絶対抜かないといけない、というわけではありません。ちゃんと生えれば歯として役に立ちますし、奥深くに埋まっていればそのまま一生置いている人も多いです。
そのまま残していても支障ないのか、抜歯すべきかどうかは、レントゲンや歯ぐきの検査等で判断させていただきますので、お気軽にご相談いただければと思います。
次回、親知らずを抜歯する場合の手術の流れやリスクについて、このお知らせ欄で紹介させていただきます。
